横浜国立大学 経営学部

2020年度秋学期合同ディベート②肯定派振り返り

山岡ゼミナール - 横浜国立大学 経営学部

記入者:さえ

 

15期&16期ディベート②肯定派側の振り返りです。

今回のテーマは

「タニタは『日本活性化プロジェクト』を今後も推進すべきか、今年度をもって廃止すべきか」

というものでした。

 

「日本活性化プロジェクト」とは、2017年からタニタが始めた働き方改革です。

ざっくり内容を説明すると、従業員は誰でも「日本活性化プロジェクトメンバー」になることを希望することができ、会社と合意すればメンバーは一旦退職して「個人事業主=フリーランス」となる、というものです。

個人事業主となったメンバーは働く時間・場所の制約が無くなり、新たに引き受けた仕事に対しては報酬がもたらされるため、非常に自由なスタイルで働くことができるようになります。課題はあるものの、革新的で、本質的な「働き方改革」を目指している面白い取り組みだと言えます。

 

素晴らしいテーマを持ってきてくれたもりどんに大感謝です!!!

(ディベート後のFBで、論点もきれいに噛み合っていたと言われたので、本当に良いテーマ&調整役だったんだなと思います!ゆうたもありがとう!!)

 

さて、振り返りですが、以下にディベート本戦のFBをまとめてみたので、ぜひディベーターの方はここから「次自分はどうするか」をそれぞれ考えて頂けたらなと思います。

※あとでもう少し綺麗にまとめます

 

<立論>

・「日本活性化PJだからこそできる」という主張が良い。

・環境要因が多めな印象で説得力に欠ける。現状PJはすでに実施しているので、廃止した場合の自社への影響の分析の視点があればよかった。

・論点を体系的にまとめられている。

・正社員の身分を保持しながらの副業解禁やフレキシブル勤務との比較の説明がやや早足だったので、内容を理解しきれなかった。

・論点は明確だが、根拠となる事実やデータの提示があまりなかった。

・立論の軸にそって説明できていた

・プロジェクト自体のメリットの説明がふわっとしていた

・要点が多い

・説明が簡潔・軸が分かりやすくて、納得感が高かった!

・実際に企業価値が向上している具体例などをもっと示せていると説得力が増す

・論点が多く理解し辛かった。

・立論を初めて見る聴衆としては、立論の文章を咀嚼しきる前に6分終わっていたという印象。

・立論スライドの最後のページは簡潔にまとまっておりわかりやすかったので、最初からあの構図を見せて説明してくれたらありがたかった。

・12ページが少しわかりにくかった。

・スライドがとても見やすかった。

・立論が利用者と企業の両方の側面から考えられていたのが良かった。

・構成としては、最初に立論を言わないで進めたところがちょっといきなりかなと感じた。1スライド目次的なのがあるとよりよくなるのかなと感じた。

・立論の筋が通っていてスムーズだが、聴衆へ呼びかけという点は圧倒的に負けていた。

・ニーズの背景という内容が急にデータもなく出てきたので他が根拠に基づいて述べられていたので浮いて見えた。

・独立や兼業はあとで日本活性化と全く違うものとして利点比べがされているので、その前に独立や副業の拡大的なスライドを働き方の多様性のところに持ってきたのはわかりにくかった。

・導入理由であったり、働き方のニーズに注目していたのは理解が進んだ!

・少し盛り沢山な印象で、一度に全て理解できなかった。 特に、企業価値の向上についてはスキル、評価、自由度は高まる理由をもっと具体的に知りたかった。

・最初に前提の確認をしていた

・立論の2つの観点について分けて話せていた

・副業・フリーランスのニーズがあることはデータの提示によって分かったが、そのニーズの背景は本当にそう思っている人がいるのかが気になりました。(具体的なアンケート調査とかのデータがあったらよい)

 

<尋問①>

・自チームが押さえたい質問を行えている印象。

・応答がやや冗長

・相手の極論部分への指摘はしようと思えばできるが…?時間的な問題か。

・相手チームの立論の弱い部分を効果的に質問できている。

・一方で、質問への回答には曖昧な部分がやや目立った。

・人が入れ替わるのも文化では?という質問がよかった

・セカンドキャリアへの踏み台であることの問題点を追及してほしかった

・「活き活き」を達成するには?に対してもう少しこのプロジェクトのメリットを具体的に挙げてほしかった

・否定派が副業を引き合いに出してくることはわかってたと思うので、それに勝る点をあげてほしかった

・副業、フレキシブルタイムに関するデータによる根拠が少ない

・文化が失われるのが悪い、のは自明の質問のようにも感じた

・色々な視点から相手の論をつこうとしていたのが良かった

・否定派の立論で聴衆が疑問に思っていたことをつぶしてくれた。

・尋問に対する回答がとても簡潔かつ難しい表現がなくて、事前知識が少なくても非常にわかりやすかった。

・尋問する際、もっと簡潔にズバット聞きたいことだけ聞いてもいいのかなと思った。

・~と思いますとか濁すような表現が多いように感じられた。聴衆からすると文化が失われることが良くないのは明確だと思ったので少し質問に無理があるのかなと思った。

・押され気味の中りょうが必死に食らいついていてよい。

・れなさんの参加者のメリットに関する質問は確認のようであって、否定派立論の穴になりそうなところを突こうとしている感じがあって反駁への布石なような気がして期待。

・「入って出ていくのも文化ではないか」という質問がなるほどと思った。

・質問に答える時に「○○に関しては~」と相手の質問を復唱しながら答えていたのがよかった

・企業の価値についての回答が曖昧だったという印象を受けた

・セカンドキャリアとしてのフリーランスを探す人がいるのもある意味メリットと言っていたが、具体的にどのようなメリットがあるのかが言えればよかったと思います

・そもそも文化が失われることは悪いことなのか?という質問がいいところを突いていたと思う。

・さえとりょうがサクサクテンポよく質問、応答していたのが印象に残った。段取りがよくて時間を有効活用できていてよかったと思う

 

<反駁①>

・社長の考えが囲い込みではないという反駁が的確だった。

・否定側が指摘している「タニタの意図」を逆手に取り、谷田社長の本来の意図や目的を話すともっと良かった。これを話すことは肯定側の役割の一つとも言えるレベルなので、なかったのは残念。

・セカンドキャリアの踏み台にされる点への反駁が弱かった。

・相手チームからの質問を踏まえた反駁ができていた。 特に「優秀な社員を囲い込もうとすれば、余計に社員は逃げていく」という社長のコメントには説得力があった。

・何に対しての反駁なのかしっかりわかって聴衆としてありがたかった

・話し方がわかりやすかった

・囲い込みについての主張がわかりにくかった

・生産性などのメリット>コスト をもう少し具体的にor論理的に説明してほしかった(尋問で、即興で答えるならよかったかもだけど、反駁として主張するには弱かったと思う)

・時間いっぱい使った方がよかったのでは?

・自分たちの主張の強化ができていたのが良かった!

⇔相手の論を突くのがあまり行われていないのがもったいなかった

・VUCAの時代という言葉は、「今後の発展」を考える際に説得力が高い言葉だった

・そもそも文化が失われることは悪いことなのか?という質問がいいところを突いていたと思う。

・さえとりょうがサクサクテンポよく質問、応答していたのが印象に残った。段取りがよくて時間を有効活用できていてよかったと思う

・否定派の論を完全に否定するのではなく、一度受け入れてから新たな視点を与えていて、説得力が高かった。

・反駁する際に、今まで出た議論のどの部分(立論、尋問等)に対して行っているものなのか、いくつ反駁するのかというまとめ的なのが欲しかった。

・否定派の論点としての優秀な人材の流出に対しての反駁はかなり大きい。社長の考えという点で説得力がある。

・そもそも優秀な人材を追い込むという考えが違う。

・変化の激しい時代への適応は必要という論点は確かに面白いがいまいちどうしてそうなのかとかが伝わってこなくて唐突感があった。

・コストとメリットの比較の話はそんなに説得力がなかったので正直蛇足感があった。

・質疑応答を踏まえた反駁という感じは伝わってこなかったので少し残念。

・VUCAの話もう少しくわしく教えて欲しかった →繋がりを理解するのに時間が少なかった

・画面共有が見えない人に対して瞬時に対応できているのがすばらしいと思いました。

・コストが上がっても、その分生産性が上がることによる還元があるのではという話を聞いて確かにそうだなと思った。

・「否定派の皆さんは○○のように言っていましたが」というように相手側の意見を確認しながら反駁を進めていて、どこに対して反駁しているのかが分かりやすかった。

・「社長が言っていた」という主張は証拠不十分では?社長が言っていたからこの制度は企業の魅力度アップのためだ、と言うのはあまりに安直では?もっと核心にせまった証拠を提示してほしかった。

・契約が切れるまでの2年間で文化を継承できるという論は暴論では?やめるとわかっている人が積極的に企業の文化を形成したり継承するとは思えない。

 

<尋問②>

・タニタに来る人材の目的を確認したのが効果的。質問をつなぐこともできていた。反駁で活かされることを期待。

・尋問の内容が、相手チームの主張内容を説明させる機会を与えるものになっていた。

・確認して終わりが多かった →もう少し攻めてもよかったのでは?と思ったけど、反駁2で全部返してたからそういう作戦だったってこと?

・コスト計上の質問はどういう回答を求めていたのかわからなかった

・チーム内の方向性がまとまっていた感じがあってよかった

・自分たちの思考の確認も含めた質問ができているのが良かった

・岩の質問が良かった「制度を悪用する人が増える可能性があることが問題なのか?」のやつ

・尋問①と同様に質問内容が、聴衆の疑問解決みたいに感じられて非常にわかりやすかった。

・反駁からの繋がりが意識できた質問だった。(れなさん)

・岩さんの鋭い質問は何か繋がってきそう。なんでタニタに集まってくると言えるのかという点は確かに謎。

・りょうの質問も反駁②に繋がってきそうな予感。

・苦しい質問に対しての返しがかなり的確で良い。(岩さん、さえさん)

・人材が流出することは認めてしまって良いのか? →残っている人、利用しない人への言及が欲しい →そうすれば相手の立論封じ込めるのでは?

・論をつくというよりは否定派側の認識を再確認することが多かった印象。再確認した上で、更に論についていけるとよかったのではと思います。

・(尋問①だったかも?)りょうが「それはむしろメリットなのでは?」と言っていたのが印象に残った。

・岩が言ってた「ディベートは”むしろ”という発想が大事」というFBを活かせていた

 

<反駁②>

・参考文献から「コスパが良い」発言は強い。

・新しいナレッジで対応するのは、論点がやや異なるのでは。

・副業などの形態のデメリットをもう少し指摘できればよかった。

・文化断絶についての指摘への反駁は出てこなかった…? 聴衆にも分かりやすかった!!

・相手チームの尋問を踏まえつつ、丁寧に反駁できていた。

・全体を通した議論をうまくまとめて、自チームの主張を強化できていた。

・ふわふわ上がってた論点を綺麗に回収できていて天才かなって思った。初めて反駁2に価値を感じたわ。

・(副業など)現行をやめてまで代替する理由がないっていうのをもっと前段階で主張していたら圧倒的に勝てた気もする

・めっちゃ説得力高かった!! 最後のメッセージも説得力がすごくあった

・メリットデメリットの比較、副業など他の選択肢を比較し、「それよりも」自分たちの主張が上、と述べられているのがとても良かった

・相手の論を崩しつつ、それを利用して主張という流れが素晴らしかった。

・岩さんが尋問との繋がりを意識した反駁!!そもそも囲い込みという考えではないよと。リターンのところで否定派をつぶしに来た。素晴らしい。

・否定派の論点を確認しつつ、すべて丁寧に反駁。そして最後に立論に繋げていてすごい。尊敬。言っていることも単純明快でわかりやすい。

・悪用に対する反論◯ →自分は悪用についてあまり理解できていなかったので納得度高かった。

・最後のメッセージが響いた。個人的には、斬新な発想や社員の自由度の高さといった部分がタニタの強みであり風土だと思っていたので、この点を潰さないために制度を継続すべきだという主張に納得した。でも、だからこそ反駁②までの段階でもう少しその点への言及があってもよかったのになと思った

 

<全体>

・主張がやや弱かったが、相手が極論で来たため反論が強まっていた印象。ただ、腰掛企業に対する直接的な反駁は少しでもいいから頑張ってほしかったなぁ。。反①②でしっかり押さえられていたのが勝因かと。おつかれ!!

・立論が体系的で、論点がわかりやすかった。 また反駁では、相手チームの尋問をきちんと踏まえて、反駁できていた点がとてもよかった。

・立論のスライドで、「副業ではスキル、フレックスタイムでは裁量しか満たすことができないが、日本活性化プロジェクトなら現代のニーズを満たすことができる」という内容のスライドが分かりやすかった。また反駁②がよくまとまっていて、非常に説得力があった。 日本活性化プロジェクトを導入するとそれを悪用する人が増えるという点をもっとつけると、否定派をより追い込めたと思う。

・立論のふわっと感と尋問の物足りなさで点差を付けました。記事で実際にプロジェクト参加者の声もあったと思うので、聴衆に制度のイメージ&素晴らしさをもう少し伝えられたかなと思いました。

・自分たちの軸の主張を最後にもっとできると良かったのかなと思った。全体的に主張が一貫していて良かった 。タニタという会社だからこそ、継続してもいいのではと思うことができた! おつかれさま!!!

・話の簡潔さ、視点の広さが強く印象に残ってる。前回に視野の狭さが課題に挙げられていたことも踏まえて、よりそれが際立っていた。あと、相手の論を完全に否定するわけではないという姿勢も説得力が強かった。一方で、もっと直接的に聴衆を意識した表現やフェーズが欲しかったなと感じた。否定派がそこが優れていた分余計に感じてしまった。

・大きな議論の流れとは関係のない方に話が進まないように気を使って議論しているのが感じ取れました。でも相手を負かしにいこうという感じが否定派より欠けているような感じもありました。立論や最後の反駁②にかなり筋は通っていたけれど途中で出てくる話題がなんとなくバラバラとしていたのが気になりました。

・人が流出することは認めていいのか? →現状制度を利用していない人もいるからそこに言及できるとよかったのでは。

・目的:生き生きのところがもっとイメージしやすいように実例などがあれば良かったのでは。

・否定派の「セカンドキャリアへの踏み台になってしまう」という主張を覆す、もしくは問題ではないという主張をして、相手の立論を崩してほしかった! また、立論で様々な視点、メリットを示していた分、メインの主張が印象に残りづらかったかなと思う。 ただ、質疑応答がすごくよかった!スムーズだった。

 

 

とても長くなってしまいました。内容が被っているFBもありましたが、それは多くの人が気になる、重要な内容だったのかなと思い残しました。

私自身の反省点は、質疑応答の「応答」ばかりを考えて「質疑」で相手へどう攻めるか作戦を練ることを失念していたことです。結果、相手の論を攻めなければならない場面で、時間を持て余してしまいました。りょうがその時間を埋めるように質問をしてくれたのが本当にありがたかったです。

次回、ディベートを行う機会があるなら、各フェーズを丁寧に見返して、必要な準備を考えていきたいと思います。これはディベート以外でも言えるかも知れません。

 

最後に、肯定派の皆さん、今回皆さんと一緒にディベートができて本当に良かったと思います。準備は大変でしたが、終わってみると楽しかったなと感じています。2週間、ありがとうございました。

そして否定派の皆さん、日本活性化プロジェクトに関する鋭い視点を教えてくださりありがとうございます。否定派が示してくれたおかげで、プロジェクトが抱える課題と向き合うことができました。

良い試合をありがとうございます。

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