こんにちは。輪読本の第9章 組織間関係のファシリを担当しました、15期のゆうたです。今回のファシリでは、先生に教えていただいた「ニトリとDCMの島忠買収競争」をもとに、「ニトリと良品計画が合併のオファーを持ちかけてきた際、島忠はどちらと合併すべきか」というストーリーを作り、組織間関係を結ぶことの難しさを感じてもらうことを目指して議論を組み立てました。では、良かった点と改善点を振り返っていきます。
◆良かった点
・意見に対して丁寧に反応していた
反応って大事ですよね。発表したことが報われるというか、反応が返ってくることで何となく安心できる。毎ゼミ目標に掲げた「意見を出しやすい雰囲気作り」にも繋がるので、意識してやっていました。
・「組織間関係を結ぶ際に膨大な情報を収集する必要があることを感じてもらう」という目的が事前課題で達成された
大変な事前課題だったと思いますが、丁寧に取り組んでいただきありがとうございました。実際の合併の際には今回の議論で出た組織文化やパワー関係以外にも、ステークホルダーへの影響や会計情報等も調査しなければならないと思います。組織間関係を結ぶというのは本当に大変なことですね。
・意見が出にくくなったとき、すぐに質問を変えて対応できていた
改善点でも書きますが、ここは準備不足の表れですね。ただ、その場で臨機応変に対応できたのは良しとしましょう。
・輪読本の他の章の内容を絡めた内容になっていた
準備をする中で「組織間関係って組織論の集大成じゃね?」と感じたので、他の章の内容と関連させて議論を組み立てようと思いました。相手企業の情報収集だけでなく、合理的意思決定や集団力学にも注意しなければならないなんて。本当に大変なことです。
・M&Aの失敗事例を紹介してくれたことで理解度・納得感が深まった。
準備段階で様々な事例を調べていたのですが、「ほんとにこんなことあるんだ」という失敗事例がたくさんあって、ぜひ紹介したいと思っていました。良かったら調べてみてください。
・パワポが見やすい
あざす
・議論の目的が明示されていた
◆改善点
・判断軸に関する議論(全体ディスカッション①)は一般化する必要があったか
今回のファシリで1番反省すべき点はここですね。どうして議論が詰まったか。みんなからのFBシートを読んで、最大の理由は「議論を一般的な話にしたこと」だと分かりました。一般的な話にしようとした理由は、事前課題を見るとみんなの判断軸が結構似ているなと感じ、「このケースで重視すべき判断軸は?」という議論にすると意見が偏ってしまい、「自分と違う判断軸を持つ人の意見を聞いて、自分の判断軸を見直す」というねらいを達成できなくなるのではないかと考えたからです。
ただ結果的にそれぞれが違う判断軸を持っていたし、こんなに時間をかけて取り組んでもらったストーリーがあるのに、それを放棄して「具体→一般論→具体」という議論の流れにするのは明らかに不自然ですね。議論が偏ってしまった場合も、自分で「でも〇〇じゃない?」と問いかけをするという手もありますし。自分の考えの至らなさを改めて痛感しました。
・全体ディスカッション①で、判断軸があらかじめ用意されていた。みんなの意見をまとめながら、判断軸を記入できるとよかった。
ここの強引に持って行った感は否めません。判断軸の粒度もバラバラでしたし、ダブりもありましたし、そもそも判断軸となるのか怪しいものもありました。粒度をそろえるとか、MECEに分けるというのは僕がとても苦手としているところで、みんなを混乱させてしまったなと反省しています。何人かFBで書いてくれていましたが、判断軸に関する議論もグループで行ってもらうことによって、これは解決できそうだなと思いました。
・事前課題の取り組みにばらつきがあった
これはFBをもらうまで全く気づきませんでした。「情報の膨大さを感じてもらう」という目的を達成するための事前課題だったので、正直ばらつきをなくすというのは難しいなと感じています。弁明っぽくなりますが、このばらつきの存在も「組織間関係を結ぶ際、持っている情報のばらつきがあると議論がかみ合わないことがある。だから情報の収集は大切だ」という1つの学びにつなげられるのではないかと思います。
・質問の時間なのか、意見を言って良い時間なのか分からないときがあった
ファシリテーターとして、みんなに「今何の時間?」と思わせてしまったことは深く反省です。