今回の輪読は、えびとたろうの2人で担当したので、前半はえびちゃんのブログ、後半はたろうのブログという構成を取らせていただきます。 【えびちゃん】 輪読第6回のファシリをたろうと一緒に務めました18期のえびです。 僕からは、今回のファシリをやるうえでの背景的なところを多めに書いていこうと思います。 1.自分に課していたもの 今回ファシリをやるにあたって、絶対に曲げたくなかった信念が2つあります。 章全体を扱った輪読の時間にすること 事前課題~事後課題までの一連の流れを無駄なく作成すること ①に関しては、たろうと初回に打ち合わせたときに、決定したので2人で考えられたかなと思っています。問題は②の方で、こちらは今学期の輪読を通して誰も達成できていないと感じていたので、危機感と使命感を持って取り組んでいました。 というのも、昨秋になかった事後課題。今まで同様「一応最後に…。」程度で扱ってしまうと、18期が春学期前のMTGで事後課題を設定した意味が薄れるし、19期も事後課題の意義を見いだせないまま秋を終えてしまうと感じていたからです。 (もし19期で読んでくれた人が居たら、今回のファシリで事後課題の意義を実感できたか聞きたいな。もし、実感できなかったら僕らはどうすべきだったかも知りたいです。) 2.事前課題→GD1→GD2→事後課題の流れ 僕からは、自分がかなりこだわって作ったこの4ステップの解説をしたいと思います。 2-1.事前課題:「個人での変革の停滞」と「組織での変革の停滞」についてなるべく多くの実例をなるべく自身の経験から挙げる ここでは、GD1のきっかけとして身近な場面で変革の停滞を感じてしまった場面を列挙してもらいました。個人と組織の2軸で考えて貰った理由としては、個人と組織での違いというものにも意識してもらいながらGDを迎えることでより組織の特性を感じながらGDが出来るのではないかと考えたからです。(ここでの回答がかなり感情的な方に寄ってしまったのが、今回のファシリにおける最大の失敗だったのではないかと考えています。) 2-2.GD1:組織変革が停滞してしまう原因とは? GD1を課すうえでのテーマは、「自分とチームメンバーの意見の一般化」です。事前課題で考えてきてもらった自分の実例と、チームメンバーが考えて来た実例。それぞれに、共通点や相違点があったのではないでしょうか?これを「組織or個人」×「共通点or相違点」の4方向で洗い出してもらえていたら相当に良いGDの滑り出しになるなぁと思い設定しました。実際には「一般化」という単語だけを事前に記しておくことで、共通点探しだけでもうまく進められたと思います。まぁ時間設定が10分だったので、4軸での思考は無理だったでしょう…。 2-3.GD2:変革の停滞を避けるための方法を考えよう GD2のテーマは「教科書との近似の実感」です。実際に原因から考えたことで結果が教科書第9章の内容に似るチームがあったのではないでしょうか?実際にFBシートでも「それはつまり教科書に書いてることだよね」って意見を頂けたので大満足です。GD2のフェーズでは「教科書に近似するチーム」と「教科書とはかけ離れるチーム」に案の定分かれていて、教科書寄りのチームは「教科書ってこんな背景のもとで書かれていたのかな?」と感じ、かけ離れたチームは「こんな考えがあっても良いんじゃない?」と感じてくれればそれでいいと思います。前者には教科書の方法がより身近に感じられたでしょうし、後者には教科書の不完全性(教科書が唯一解ではない)が伝わって欲しかったです。結果、まとめではインプットだけでなく背景を考えることの重要性を説明する次第となりました。 2-4.事後課題:掃除をするときをテーマに個人での変革の停滞の回避方法を考える ここで、もう一度身近な例を考えさせたくて、事後課題を設定しました。また、最後に僕らからのメッセージとして裏テーマを記したことで、より我々のやりたかったことが伝わったと思うし、より深く今回のGDについて考えて貰えたんじゃないかなって希望的観測ながら感じています。 3.感想 やっぱりこのゼミの人は、考える力が強くて短いGDの時間だけでもかなり背景まで根深く考えてくれていたと思うし、僕らが想定していない「感情が生まれる原因」に向かっていたりとファシリしがいのあるGDを行ってくれました。ありがとう。 それと最後に、教科書振り返りに3時間費やし、タバコ臭い喫茶店が大好きで、結婚式場のバイトの話で数時間潰し、こだわりが多くて時々進捗ヤバかったけど、前日にパワポを作るために家まで貸してくれた、たろうに対して感謝を伝えたいです。 たろうとは、前々から何かで共同作業がしたいとは思ってました。それが、チャプロで叶ったんだけど直後にファシリまで一緒に出来て楽しかったです。その内容の詳細に対する探究心には刺激を貰えるし、僕からしたら「なんで、こんなに深く考える必要があるんだろう」って思う所にも意味があったり、色々と学ばしてもらいました。感謝感謝。ちなみに、たろうの部屋は男のロマンみたいな部屋なので、次回はあの部屋のこだわり10選とか聞きたいな。 【たろう】 第6回輪読のファシリをえびちゃんと務めました、18期たろうです。 えびちゃんが原稿を完成させた後にこのブログ執筆に取り掛かっているので、彼の原稿を事前に読んでしまいました。すごく考え抜いた末に完成させたGDだということが伝わったのではないでしょうか。彼は物事の要点を掴むのが上手なので、かなり要約して各GDの要点を伝えてくれていますが、実際はそれ以上にかなりの紆余曲折がありました。 ただ、輪読を通して考えていたことや、ゼミ生に感じて欲しかったことはおおよそ彼が伝えてくれているので、僕からはえびちゃんという男と過ごした約3週間を通して感じたことを素直に綴っていこうと思います。 今回も輪読の準備を通して幾つかの気づきや学びがありましたが、それまでの気づきや学びが、輪読当日に得られるものであったのに対して今回は、えびちゃんとの準備段階での気づき・学びが非常にたくさんありました。 特に僕にとって大切だった気づきが、自己認識は他者を通して形作られるものであって、そこには光と陰の二面性がありますが、えびちゃんはこの自己認識をかなり前向きに実践できている人なんだ、ということです。 自己認識の二面性を簡単に説明すると(※完全に持論なので何の根拠もないです)、「自分がどういう人間なのか」という自分に対する認識は、他者の総合的なリアクションや直接的なフィードバックなどから得られるものであり、他者を介在して初めて認識されるものだと思うのですが、そこには、「自身で自分を認識することが難しい」という側面もあり、自分の核ともなり得る自己認識が、他者の介在がなければ作られないものだということに対して、以前から、表現しづらいのですが悔しさや弱さのようなものを感じていました。そのように他者を通した自己認識に対して、「誰かによって作られた認識でしか、自分の個性を認識できないなんて、、」と感じていた僕ですが、えびちゃんはそれとは反対に、「他者を介して自己理解をしようよ」というようなスタンスで(僕が思っただけで、実際えびちゃんがそうとは限らないです。)、僕を通してえびちゃん自身の特性について理解を深めていたし、僕も彼を通してかなり自分の特徴についての理解を深めることができました。 彼のいい所なのですが、彼はよく自分の考えを語ります。それと同じ様に相手の考えを貪欲に聞き出します。ここには、他者を介した自己認識と、自分自身で完結する自己認識が併存できているのではと感じました。自分の考えを語るという行為は、その考えを相手に伝え、それに対する相手の意見を聞くことによって自分を認識できる、他者を介した自己認識と、自分で語った内容を自分自身に聞かせることによる、自分が考えていることに対する認識、つまり自己認識が形成が行われるのではないかと考えました。 言われてみれば当然のことですが、僕にとっては大きな気づきで、自分の考えを口に出していくことの意味を再確認することができました。相手からのフィードバックを期待して自分の考えを口に出すのもいいのですが、自分に言い聞かせ、自分が考えていることに対する認識を深めるために自分の考えを口にする。こういった効能が、考えを口にするということにはあるのだなと感じました。 自己認識の方法について、新たな気づきを与えてくれたえびちゃんには感謝です。 ここまで輪読の準備段階での学びについて書かせていただきましたが、ファシリ中の気づきや、FBからの気づきもたくさんありました。全てを記述することはできないので、割愛させていただきましたが、本当に良い気づきがありました。 これからも多くの学びを得られるよう、残り少ない日数ですが、最後まで本気でゼミ活動に取り組んでいこうと思います。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。