横浜国立大学 経営学部

第8回輪読 ファシリ振り返り 【輪読第16章 プロフェッショナル・マネジメント】

山岡ゼミナール - 横浜国立大学 経営学部

おや、客人ですか。こんな屋敷にようこそいらっしゃいました。さあ、そちらのソファにおかけになってください。

…はい、どうぞ。暖かい紅茶です。冬の夜風にあてられるのはさぞかし大変だったでしょう。あなたがどなた様かは存じ上げませんが、ここで出会うのも何かの縁。ゆるりとお話でもしましょう。…ふふっ、美味しいでしょう。私はそこにある暖炉の火を眺めて、紅茶を飲むのが夜の楽しみなのです。このカップもお気に入りで、以前古くからの友人に頂いたもので… おっと失礼。来客も少ないので、久々にこうした雑談をしたくなってしまいました…

この屋敷に来る人は私や私の古い知り合いの書いた過去のお話を聞きに来るために訪ねてくる方が多いのです。あなたもそうですか?…ふふっ、問いかけても返らないのがここでの常。しかし今のあなたは不思議な感覚に包まれて微笑しているように見えます。きっとここに私の昔のお話を聞きに来たのでしょう?今手元にある日記からどれかをお話ししましょう。長くなりそうなので先に薪をくべておきましょうか…. うん、それでは始めましょうかね。

 


今回僕がファシリテーターを担当する第16章のテーマは「プロフェッショナル・マネジメント」だ。

プロフェッショナルとは「専門的知識・技術に基づく仕事」「専門家団体または社会の基準で評価される仕組みがあること」の2つを満たすことが最低限の条件とされる人材のことだ。これだとイメージしにくいだろう。例としては教授、科学者、会計士、医師などが挙げられる。そういった人たちをマネジメント、つまりは管理する方法について考える回だ。こうした職業に就く人たちは自身の態度や行動の方針を、準拠集団の価値観や規範に従って判断する。ああちなみに「準拠集団」もイメージしにくいだろうか簡単なイメージで話そう。例えば「自分の好きなアーティストと同じようなファッションをする」と日頃から自身の行動の方針はアーティストの価値観やファッションに従うことになる。そのためこの場合では、アーティストが準拠集団となる。ではプロフェッショナルの準拠集団を見ていこう。ここでは教授を例にする。教授は大学に所属している。そこで大学の運営や管理に必要な委員会を動かしたり、学部内での講義を基礎と応用に分別したうえで誰が授業を担当するのかを考えたりする必要がある。そうした教授としての行動や態度は大学や学部など所属する組織の影響を受けることから、「大学・学部」が準拠集団であるといえる。その一方で教授は自分の研究領域や実績について評価される場であることから「学会」を準拠集団に持つといえる。すると教授は「成果を収めるために必要な研究とレポートを作る」と行動をする。

となるとプロフェッショナルは態度や行動の方針を2つの方向で持つことになる。ちなみに所属組織にロイヤリティを示し、準拠集団を所属組織と置く考えを「ローカル志向」自身の専門分野にコミットメントを示し、準拠集団を外部の専門家社会に置く考えを「コスモポリタン志向」という。プロフェッショナルである以上、コスモポリタン志向は大切である一方で、ローカル志向に欠けていると組織としての活動がうまくいかない。そのため、双方の志向を持ち合わせたプロフェッショナルが必要であると考えられる。

しかしそんな良いとこ取りのようなことが簡単には実現しないだろう。実際にどういった取り組みを通して両方の志向を持ったプロフェッショナルを生み出すのかが疑問になった。ただ輪読本には具体的なことは書かれていなかった。そこで今回はこれをGDのテーマに使おうと考えた。

さて少し話が変わるが、今回僕がゼミで務めるのは「ファシリテーター」と呼ばれるもので、全体の進行をしながら理解を手助けする役割だ。そのため自分で輪読章の理解をしておくことはもちろん、実際の事例を探して共有することやGDのシナリオを作ること、進行するために必要なパワポを用意することなど実に多岐にわたる準備を1人でしたうえで当日は90分の進行をする必要があるため、1つ1つに手を抜かずに入念にやろうと思った。

同時に日頃からゼミに対して思うこと、考えることがたくさんあれば、ゼミから学ぶこともたくさんある。それを今回の輪読に入れ込もうと思った。

あらティーが管理のブログで書いていたクイズ形式のような形で事前課題を作ろう。のんちゃんが使っている四角形の枠線を太めの白にして、影を付けるやり方をパワポで真似させてもらおう。みんなが一生懸命作っている事前要約を進行で使おう、作ってきても5分程度しか共有できないんじゃ、やる気なくなっちゃうから全体で共有しちゃおう。いい見本にもなるし、自分のが使われていたらモチベーションになるはず。GDは内容量が多く、議論のし甲斐があるものにしよう。山岡先生に教えていただいたモデルの人材を設定して、その人材を双方の志向を兼ね揃えたプロフェッショナルに育成する施策を考えてもらおう。モデルのキャラクターはそれぞれの強みと弱みをしっかりと書き出して、そのうえで企業にどうして入ったか、どんなところに魅力を感じているのかを明文化しておこう。きっとイメージを膨らませたGDができるはず。よし、できた。このドキュメントは議論の結論をまとめるものにしよう、名前は”Task Part“ この間のGDでけんせいが言っていた「そもそもこの制度が出来た背景ってなんだろう?」みたいな疑問を予め資料で提示しておくために企業の沿革を自分のオリジナルで作り上げよう。企業の始まりから課題のある現在までにどういった流れを経てきたのかをちゃんと書き起こそう。ミスリードをさせないように、一貫性のあるストーリーを描くように意識して… よしできた。これの名前は”Story Part“と名付けよう。 どこに課題があって、どういった理想像があって、そこにたどり着くために必要なことってどんなことがあって… 自分の手で課題を見出して結論まで作り上げる力を養えるものにしたらより有意義なゼミになるはず。そしたら企業の詳細の情報とか議論の方向性を決めることにサポートするドキュメントを作ろう。名前は”Information Part” あ、でも多くすればするほど、内容の一貫性が欠けている気がしてきた… 個々の文章直そう、そしてここも… よしこれでいこう。次はパワポを確認しよう。これまでのファシリテーターを務めた際にほなみんに、春学期の振り返りでさえに「パワポもっと頑張ったらいいと思う」と言ってもらったから全体として色合いとかスライド1枚の情報量も考えないと… この青色を使って、中央から端に広がるアニメーションを使って、見やすいながら注目を引くスライドにしよう。自分が伝えたいことがパワポに落とし込めてるか不安だから発表練習しておこう… あ、このメッセージも入れておこう、きっと役立つぞ。

そうだ、メッセージといえば、今回みんなに大切にしてほしいことを伝えよう。そして輪読だけでなく、ゼミ活動全体でも大切になることをこの回で学んでもらえるようなピッタリな言葉を選ぼう。18期の子たちに「目標がわかりにくいことがある」ってゼミ活動のコンテンツや制度に対して言われることもあるから、この輪読はどんな目標をもって取り組んでもらいたいかも自分なりの言葉で伝えよう。なんだか1つの作品を作り上げているみたいで楽しくなってきたな~

長いときには1日6時間近くパソコンに向かっていた。そして全体の資料が完成して、当日を迎えた。「時間通りに収めなきゃ… GD作りこんだけど、皆の手助けになるのか不安だな…」と思っていたらだんだんと緊張してきてしまった。落ち着いた進行をしたかったのに、早口になっている自分がいる。きちんとした文章で伝えられていない自分がいる。終わった後になって反省しなきゃと思った。やっぱり少し余裕を持ったスケジュール管理が大事なのかな…と感じた。ただその一方でGDは「時間が足りない」という声が多かった。今回は50分間議論をしてもらうシナリオを用意したが、量が多すぎてしまった。結果的には90分にすべてを収めきったものの、内容で見たら反省点しか残らないタイムマネジメントだった。

ただ後者の反省点に関しては1つ自分の中での基準が出来た。それは自分が作ったオリジナルのシナリオでも1時間以上の議論ができる可能性を秘めていることだった。今回ので50分が少なないのであれば、そこからどれくらいの情報を削れば50分で収まるかが考えられる。これはファシリテーターを務めたからこそ学びになった。

もう1点悔いているのが、4つのグループの解答がきれいに2分したことを使って、議論を深ぼれなかったことだ。グループ間で意見を共有し合えたらきっとよりよい学びになっていたと感じてしまう。

さてただ悪いところだけでなく、今回は良いところも挙げてもらえた。「資料の作りこみがすごかった」「事前要約をパワポに入れる発想が良かった」「熱意が伝わってきた」などなど… 特に1番最初に書いた「資料の作りこみ」に関する褒め言葉はとっても嬉しかったな。

総評するなら「いい経験を詰めた」となるだろうか。自分の中での集大成のような心持ちで準備や進行に臨んだことから、「実際に取り組むとこうなるのか」「ああ、これは改善できることだったな」と学べる機会だった。ここで経験したこと、学んだことを今回のことだと終わらせずに今後のゼミ活動や就活にも活かしていきたいな。


 

ふふっ、懐かしい… もうこれも遠く昔の話になってしまいました… ただそんな昔の自分でも勉学の知識や概念からだけでなく、日頃の経験を新しく取り組むことに還元しようと向き合っていました。今となってはこの屋敷でゆったりと過ごすことが幸せに感じますが、きっとそれは今までの自分が懸命に経験を積んではそれを違う経験に紐づけてきて、たくさんのことを経験してきた過去に思いをはせることが出来るからだと思います。ただたくさん経験を積めばいい、色んなことに挑戦すればいいというわけではないのです。自分の興味があること・自分に理想があることに対して動き出して積み重ねていくあなたの1つ1つの経験こそ、あなた自身を彩るものだと思うのです。だからもしあなたの学業において、今お話ししたことと自分が重なり合うようであれば、時間や周囲の人の意見を気にせずに自分なりの答えを出す経験をしてほしいのです。そしてそれを共有することも経験。共有したときに感じることも経験。それをまた次へと結び付けていく。その繰り返しで成長もしていくのです。時折行き詰って苦しく思うこともあるかもしれません。そうなったら一度距離を置けばいいのです。…こうして紅茶を嗜んだり、暖炉の火を眺めたりね。答えのない問いに向かう時はふとしたことがきっかけで、答えの材料になることもありますからね。こうした時間も大切にして過ごすことがいいと思います。

ふふっ、そうした私の中での答えを今お伝えしましたけど、それがあなたにとっての答えであるとは限らないからこそ人と繋がり、関わり合うことは面白いのでしょうね。人生は飽きることのないままに過ぎていきそうです。さて紅茶を新しく入れてきましょう、そういえば茶菓子もありますから食べましょうか、少々お待ちくださいね。今度はあなたのことを聞かせて頂きたいのです。

 

私とは違った、きっと素敵な経験をなされているでしょうから。

 

【あとがき】

この1人のセリフだけで書くの難しい笑 少し不思議な世界観のある物語と自分自身の振り返りを織り交ぜようとした結果がこれになりました。「…」と「ふふっ」の描写がお気に入り。暖炉や紅茶、屋敷という要素を散りばめているのは、「日常とは違う特別な空間」を演出することから、これから先に書く文章の話に対しても「どういった演出があるのだろう」と気にならせるブログにする狙いがありました。最後まで読んでくれてありがとうございました~

 

17期 かいと

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